COLUMNコラム

  • TOP
  • /
  • コラム
  • /
  • ー相続税はいつ相談する?適切なタイミングと早めに動くメリットー

ー相続税はいつ相談する?適切なタイミングと早めに動くメリットー

相続が発生する前に相談しておきたいケース

相続税の相談は、家族が亡くなってから始めるものと思われがちですが、財産の種類や金額によっては生前から相談することが大切です。特に、不動産を複数所有している、自社株がある、預貯金や有価証券を含めた財産の全体像が分からない、将来の遺産分割でもめる可能性がある場合は、早めに専門家へ相談すると安心です。

生前の段階では、財産一覧を作り、おおよその相続税額や納税資金を確認できます。相続税の基礎控除額は、3,000万円に600万円と法定相続人の数を掛けた金額を加えて計算します。財産額が基礎控除を超えそうな場合は、相続税の申告が必要になる可能性があるため、土地や建物の評価も含めて確認しましょう。

ただし、税負担を減らすことだけを目的に、慌てて贈与や不動産の購入を行うのはおすすめできません。家族の生活費や老後資金、財産を受け取る人の希望も考える必要があります。生前に相談しておけば、遺言書の作成や納税資金の準備などを時間をかけて検討でき、相続発生後の負担軽減につながります。過去の贈与や家族名義の預金についても確認しておくと、申告時に財産の扱いで迷いにくくなります。

相続発生後はできるだけ早い相談が安心

相続が発生した後は、葬儀や各種届出などで忙しくなりますが、相続税がかかりそうな場合は、財産の概要が分かった時点で相談を始めましょう。目安としては、亡くなってから1~2か月以内に相談先を探すと、その後の調査や遺産分割を比較的余裕を持って進められます。

相続税の申告と納税の期限は、原則として被相続人が亡くなったことを知った日の翌日から10か月以内です。また、被相続人に一定の所得があった場合の準確定申告は、相続の開始を知った日の翌日から4か月以内となります。期限直前に相談すると、預貯金、不動産、保険金、借入金などの確認が間に合わず、財産の計上漏れや評価の誤りが起こりやすくなります。

相談前には、固定資産税の納税通知書、預金通帳、証券会社の取引資料、生命保険の書類、借入金の残高が分かる資料などを集めておくとスムーズです。すべての資料がそろっていなくても、分かる範囲で相談を始めて問題ありません。必要書類を確認しながら集めたほうが、不要な資料まで探す手間を減らせます。相続人が多い場合や遠方に住んでいる場合は、連絡や書類への署名にも時間がかかるため、さらに早い準備が必要です。

相談を先延ばしにすると起こりやすい問題

相続税の相談を先延ばしにすると、申告書を作成する時間だけでなく、相続人同士で遺産分割を話し合う時間も不足します。相続財産が申告期限までに分割されていなくても、相続税の申告期限が自動的に延びるわけではありません。未分割の状態で申告する場合、配偶者の税額軽減や小規模宅地等の特例を当初の申告で利用できないことがあるため注意が必要です。

また、申告期限を過ぎたり、財産を少なく申告したりすると、本来の相続税に加えて加算税や延滞税がかかる場合があります。納税資金が足りないと判明してから不動産を急いで売却すると、希望する条件で売れない可能性もあります。早めに相談すれば、申告の必要性、利用できる特例、納税方法を順番に整理できます。

相談先を選ぶ際は、相続税の申告実績や不動産評価への対応、料金の説明方法などを確認しましょう。税務相談や申告は税理士、相続登記は司法書士、相続人同士の争いは弁護士が主な相談先です。誰に相談すべきか分からない場合でも、まずは相続税に詳しい税理士へ状況を伝えると、必要な専門家を整理しやすくなります。相続税の相談タイミングは、早いほど選択肢を確保しやすいと考えて行動しましょう。

2026.07.24